月間メルマガ

2018年05月10日

2018年5月号その1 メリットが大きい「特例事業承継税制の創設」「事業承継補助金」」

【1】メリット大「特例事業承継税制の創設」「事業承継補助金」


 
シリーズ事業承継の活用手法として、中小企業の事業承継や
財産の分散防止に効果的な信託などを解説していますが
今回は平成30年税制改正で創設された「特例事業承継税制の創設」をお送りします。
このまま事業承継に取り組まないと120万社の中小企業が衰退廃業するともいわれています。
こんな超特例ともいえる税制をよく中小企業庁と議員さんが財務省を
説得したなという内容ですのでメリットもかなりあります、ぜひご活用ください。
 
なお、計画策定は5年間限定です。それを過ぎると使えなくなりますのでご注意ください!
勘違いしている方も多いのですが、一般の事業承継税制は恒久措置として
残っています!特例事業承継税制が期間限定で創設されたのです!
 
(全体像)
後継者が、代表権を有していた者から、贈与贈与等により非上場株式を
取得した場合には、死亡の日等まで贈与税の納税が猶予されます。
(その後相続税の納税猶予でさらに次世代に猶予継続も可能)
 
一般の事業承継税制と今回創設された特例事業承継税制の違いは以下の通りです。
 
・対象株式:2/3 → 全株
・相続猶予対象:80% → 100%(従来は実質53%→100%へ)
・雇用確保要件:5年平均80%維持 → 実質撤廃
・贈与者:先代経営者のみ → 複数株主(一般も同時に改正)
・受贈者:後継経営者1人 → 後継経営者3名まで(代表権&株10%以上)
・相続時精算課税:推定相続人等 → 推定相続人等以外も適用可
・株価減免要件:民事再生等のみ → 譲渡・合併・解散時を加える
 
など大幅に拡充されています。
 
注意:計画は30.4.1-35.3.31までの5年間に作成しないと使えません。
また、贈与は39.12.31までに完了する必要があります。
 
ですので例えば今50歳の経営者が60歳までに代表もおりて、
株も渡すことは考えにくいので 若い経営者だと使いにくいと思います。
また、今回の制度は納税猶予ですので、リスクは残ります。そのため
株価の引き下げ対策などきちんと実施したうえで実行すべきだと思います。
 
2.税制優遇に続き「事業承継補助金」募集開始
先月お伝えしたとおり、平成30年度税制改正では“特例承継税制”ができ
事業承継に新たな選択肢が広がることになり、M&Aにおける組織再編の
推進ということで不動産取得税・登録免許税が大幅に減税されることになりました。
「認定経営革新等支援機関(当社も登録しています)」による
経営力向上計画の確認を受けたうえで経産局の認定が必要です。
こちらの計画策定や事業構造改革に補助金が出ることになりました。
こちらも「認定経営革新等支援機関」による確認が必要です。
 
~平成29年度補正事業承継補助金~後継者承継支援型「経営者交代タイプ」(I型)
 
(1)地域経済に貢献する中小企業者等による
(2)事業承継をきっかけとした(事業再編・事業統合を除く)
(3)新しい取組(経営革新や事業転換)を支援します。
補助上限:経営革新を行う場合 最大200万円
(事業所の廃止や既存事業の廃止・集約を伴う場合、廃業費用として最大300万円上乗せ)
補助率 2/3または1/2
 
4月下旬から公募開始になっており、7月ごろ交付決定が下りる予定です。
なお予算規模は11億→50億と5倍になっています。
(前回は12%程度の採択率でしたので採択率は50%くらいに上がりそうですね)
 
 
 
【2】4月のFacebookページの主な内容


 
■ものづくり補助金の公募がスタートしました!
公募締め切りは4月27日(金)です。
https://goo.gl/QwaMfm
 
■事務所引越6割終了 あとは見切り発車です!
 
■13冊目の書籍が発売されます!
来週13冊目の著書が発売されます!
電子申告義務化ですが、義務化だけではないメリットもあります!
https://goo.gl/jenwxz
 
■仕事の本質は顧客に対し重要な価値を提供すること”だけ”
働き方改革は仕事を時間でなく顧客に対しどんな価値を提供できたかによって計るべき
それがAIとの共存に繋がるのではと思います
 
■IT補助金の募集が始まります
現在は未だ事業者登録なのですが4月から募集が開始される見込みですので
ITにより効率化したい会社様は是非お問い合わせください!
https://www.it-hojo.jp/
 
■中小機構のAI起業相談
サクサク回答してくれます!驚き
一般的な質問はAIで十分ですね
我々は人間でかできないことに専念しましょう…
https://j.startup-ai.smrj.go.jp/
 
■本日日経にコメント掲載してもらいました
出口のない節税対策は一時の快楽でしかなく結局はクライアントのためにはならない
節税は最大限するけど租税回避は専門家としてやってはいけないと思い
きつめのコメントになってしまいました…
 
■M&Aは買収後の統合や管理のことも考えて進める必要がありますね
「PMI:Post Merger Integration」
 
 
 
【3】弊社主催セミナーの告知


 
■ブレインスルー勉強会
職員が主催する勉強会です。
参加型の勉強会になります。一方的に職員が話し続けることはありません!!
勉強会場はビジネス・ブレインのセミナールームになります。
 
6月15日(金)17時30分から行います。(75分から90分を予定しています。)
今回は第二回『目標キャッシュ達成にはいくらの売上高が必要?』を行います。
簿記や会計が分からなくても会社の状況を数値と図で知ることができます。
 
週末なので、勉強会後1時間くらい延長戦(懇親会)を行いたいと思っています。
 
お申込みはこちらからお願いします。
https://goo.gl/eqoNHg