2021年09月21日
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【1】PL経営からの脱却・BSこそが財務には重要
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9月に発刊します「CFOのためのサブスクリプション・ビジネスの実務」発刊【予告】でも書いていますが。目先のPLの黒字にこだわるがあまり、思い切った投資ができないとかいう弊害があります。目先の黒字にこだわるがあまり、非効率な少額の黒字のビジネスや将来性が不安なビジネスを温存してしまう。黒字化のために期末に無理して安売りで販売してしまう。といったことが起きるのです。そう思っていたところ日経ビジネス8月30日号に石野雄一氏の「もうける仕組みはバランスシートでわかる」が出ていました。
「利益は意見 キャッシュは事実」 利益なんて抽象概念である。1年を区切るために作った会計基準の置き方や選択で利益は変わってしまう。 商品を出荷したら売上には上がるが、回収までにはキャッシュは増えない、逆をいうと赤字でもキャッシュが確保できていれば倒産しない(AMAZONのように数十年赤字でも お金を事前にもらう仕組みができれば倒産しない)
BSには経営者の考え方が現れる。BSの右側でカネの調達を表し、カネを資産に変えてぐるぐる回す。在庫も材料も商品もすべてカネが変わったもの(松下幸之助氏) いかに資産を高回転されて現金化を早めるか、その指標がROIC(投下資本利益率)等の資本コストです。資本コストの概念が理解できれば経営はよくなる。(経営競争基盤・富山和彦氏)
最近大手企業が本社ビルを売りまくっているのも、高い家賃を払って,PLの利益が減ったとしても、経営効率面では本社を持っている方が不合理だからです。「立派なビルを持っていてもキャッシュフローは増えない」
過去ではなく 未来を見る。インプットとアウトプットのバランスが重要。インプットとアウトプットのバランスを考える。いかにアウトプット(利益)が増えたとしても、インプット(投下した経営資源)が多ければ意味がない。
研究コスト・事業開発コスト マーケテイングコスト 教育採用コスト⇒これらは未来視点でのコスト・削ってはいけない。生産性やコスト削減をしすぎてはいけない
たまたま美容院で見ていた雑誌に出ていた神戸物産の社長も電車代店舗の電気代とか経費なんて削ったって大したことないんだから・・・っておっしゃってました。(もちろん品出しの時間削減のための設備改良とか、設備とか大きなコストは取引先に無理ないように合理的に削るとは言ってました)
というわけで今月のメルマガは「PL経営からの脱却・BS/CFこそが財務には重要」にすることにしました。
ちなみにROICの話やPLの黒字化にこだわりすぎてはいけない、という話は「CFOのためのサブスクリプション・ビジネスの実務」でも記載させていただいています(宣伝(笑))
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【2】「CFOのためのサブスクリプション・ビジネスの実務」発刊【予告】
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今年も5月18日に「令和3年度 すぐわかるよくわかる! 税制改正のポイント」(TKC出版)が発刊されました。
そして 9月30日に新刊書籍が発刊されます。タイトルは「CFOのためのサブスクリプション・ビジネスの実務」です。サブスクリプションビジネスのコンサルを行っていた吉村さんと一緒に共著で出版します。
サブスクリプション・ビジネスで長期的に将来CFを最大化するための収益管理,プライシング戦略,組織再編スキーム等についてCFOや財務担当が押さえるべき論点を中心に解説しています。
AMAZONで予約サイトが出来上がりました。
構成
第1部 サブスクリプションのビジネスモデル
第1章 サブスクリプション・エコノミーの拡がり
第2章 サブスクリプション・ビジネス計画のチェックポイント~財務部門こそ,すべてを顧客から始めよ~
第3章 サブスクリプション・ビジネスの管理会計
第2部 サブスクリプション・ビジネスの会計・税務・組織再編
第4章 サブスクリプション・ビジネスの収益認識に関する会計・税務
第5章 サブスクリプション・ビジネスのタックスプランニング
第6章 サブスクリプション・ビジネスで検討したい持株会社化
終 章 DX時代のサブスクリプションCFOに求められる役割
次回のメルマガではきちんと紹介できると思いますので詳細はもう少々お待ち下さい。
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【3】いよいよ始まる消費税のインボイス制度~令和4年10月までに準備を
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消費税のインボイス制度開始が令和5年10月から開始します。
それに先駆け令和3年10月からインボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」の登録が開始します。インボイス制度は今までの消費税のあり方とは大きく変わります。また消費税に関しては事業年度開始までに準備をすべき事項がたくさんありますので、実質的には令和4年10月までには準備を終えておく必要があります。
また、従来通り仕入税額控除を受けるためには自社だけではなく仕入先・外注先・大家さんが適格請求書発行事業者になっているかの確認も必要です。つまり経理部門だけでなく営業や購買部門など幅広い部門をまたがった確認が必要になるということです。それを怠ると消費税の納税額が増加してしまいます。
詳細については 「Q&Aインボイス制度」(共著)が出ますので当社のお客さまには9月に2冊づつ(1冊は取引先などにも)配布させていただきました。また当社のお客様以外でも欲しい方はプレゼントさせていただきまし、追加でほしい方はおっしゃってください。
また9月には当社のお客様向けに久々にYOUTUBEでセミナー配信させていただきます
【インボイス制度の主な注意点】