月間メルマガ

2017年09月20日

2017年9月号その2 「平成29年税制改正における事業承継税制の改正とその対応策~事業承継税制と相続時精算課税制度の併用」

【1】シリーズ中小企業経営・事業承継に活用したい手法 その9


 


-「平成29年度税制改正で大きく変わった事業承継税制-3」

シリーズ事業承継の活用手法として、中小企業の事業承継や 財産の 分散防止に効果的な信託などを解説しています。今回は平成29年 度税制改正において、非上場株式の評価方法が大きく変わりました。
株価が“67%”も上昇する事例が頻発しています。「平成29年税制改正における 事業承継税制の改正とその対応策」をお伝えしていますが今回は第3回です。

 

(1)非上場株式の評価方法の変更~利益係数の変更の影響
(2)非上場株式の評価方法の変更~評価区分の変更の影響
(3)事業承継税制と相続時精算課税制度が併用可能に

 

前回までは、非上場株式の評価は 配当:利益:簿価純資産を一定割合で評価しており 従来は 1:3:1で評価していましたが改正後は1:1:1で評価します。
利益の比重が少なくなり、配当と純資産の比重が高くなったと言えます。
「利益が多い会社の株価は安く、純資産の多い会社が高くなる」「利益が減った り赤字になれば株価は一気に下がる」という手法はどんどん使えなくなり、 改正後67%もの大幅な株価上昇となるケースもあることをお伝えし、前回は一方で 株価が下がるケースもについてお伝えしました。

 

上記の非上場株式の評価の見直しとともに、事業承継税制の改正で大きな ものがもう一つあります。「相続時精算課税制度と事業承継税制の併用が可能」 になった点です
今までは、納税猶予制度を使った場合、万が一納税猶予制度の対象外となり、 適用が取り消された場合、贈与税額を一度に納付する必要がありました。 納税猶予を使うくらいですからそれなりに高い株価が“一気に課税”され 数千万から数億円もの多額の贈与税を納付しなければならなかったわけです 。

 

「だったら納税猶予なんて使うんじゃなかった!」ということになる可能性が ありました。
今回の改正で、相続時精算課税制度との併用が可能となり、万が一納税猶予が 取り消されてとしても、相続時精算課税制度で救済されることになったのです!
つまり、納税猶予制度を使い、その後事業承継が万が一失敗したとしても 従前のように多額の贈与税を納付するようなことにはならず、何もせずに 相続を迎えたのとほぼ同じとなった」といえます。
つまり“やり損・やんなきゃよかったのに”のリスクがなくなったということです。

 

平成29年度税制改正で、
(1) 事業承継税制は株価に大きな影響があり、一度計算し直す必要がある
(2)損だしや退職金の支給で株価は従前ほど一気に下がらなくなった
(3) 事業承継税制と相続時精算課税制度の併用が可能になった

 

上記の点から「小手先の対策は効かなくなったので、長期的な対策をきちんと 立案することが不可欠になった!」といえます。
また、平成30年度税制改正では、第三者承継や親族でも直系以外の親族承継に ついて検討されているようですので今後も事業承継税制の変更を注視する必要がありそうです。
次回は「無議決権株式と属人株式の活用」と続く予定です!

 

 

 

 

【2】8月のFacebookページの主な内容


 

 

・【レイアウト変更に向けて】
事務所のデスクをフリーアドレスに変更するため片付けを行なっています。
手前の本棚も震度4・5くらいで倒壊するほど傾いていたため御役御免となりました。
レイアウト変更に併せて、書類の電子化(紙を減らす ‼️)も進めています。

 

・IT導入補助金の二次募集の採択結果が発表されました
当社は二次募集は1グループ1社が無事採択され
一次募集と併せ10グループ16社様に導入いただけ無事全社が採択されました 二次募集は相当倍率が高かったようなので心配していましたが良かったです!

 

・【事務所のレイアウト変更】
先週の土曜日に事務所の模様替え(レイアウト変更)を敢行しました。
日頃の疲れがある中ありがとうございましたm(_ _)m
さて、本棚の組み立てからはじまり、配線作業や書類の整理などなど…
朝から晩まで動きっぱなしではありました。
始発から来てワタワタやる者
疲れ切って土下寝をする者
コンサートに行ってる者(怒り)
何はともあれ大掛かりな作業は終わりました。
(書類の整理が追いついていませんが…)
実は…ワゴンがまだ届かないので個人の荷物はしまえていない状態になっています(笑)
ご来所の際には雰囲気の変わった当社をお楽しみください。

 

・平成30年からあらゆる方向でマイナンバーを基軸にした電子化が進みますね
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS15H0U_Q7A810C1MM8000/

 

・【経理は会社で行うんじゃない クラウド上で完了するんだ!】
当社では生産性向上の取り組みとして,経理書類をクラウド上に保管し、 クラウドの経理システムと連携させています。(伝票画面の上にある証憑 ボタンを押すと領収書等のイメージ画像が出る感じ)
今回小口の領収書もTDSのスマホアプリで撮影しクラウドにアップ
⇒会計システムにに取り込み を行ったので売上・原価・銀行データ・給与データ・ クレジットカードデータ・交通費のエクセルシート・月次整理仕訳までが読み込み
可能になりました。
あと数ヶ月で仕訳入力完全”ゼロ”を目指します
http://www.tkc.jp/consolidate/tds?gclid=CjwKCAjww9_MBRAWEiwAlaMJZvkAItoOfI8V8hlUIGR3P-kTDxCNa6aF-HXIjphbpYo8L3k0syWUdxoCkd4QAvD_BwE

 

・【AIによって人間の働き方が変わり、人間に要求される要素も変わる】
MIT伊藤教授のコメント
「AIは単純な労働の置き換えではなく人間の働き方自体を変える」
「今の教育は言われたことをきちっと→こんなのはロボットで代替」
「人間は創造的で快活で気まぐれでないとダメ」
「情熱・事業計画・仲間・遊びと実践が大事」
「教科書で学んだことはあまり役に立たない 自分で考えることが重要 」
「仲間との議論が重要」

 

・月曜日夜にはじめて入る憲政記念館で若手士業向けの事業承継勉強会でした またセミナー前に木俣先生と話して中小企業のため事業承継の取り組みを更に 加速せねばと再認識しました

 

 

 

【3】弊社主催セミナーの告知


 

 

■第5弾「TKC経営支援セミナー2017」&「中小機構:中小企業会計啓発・普及セミナー」
日時:11月7日(火)13:30~17:00
会場:新宿マインズタワー21F

 

中小企業の体質改善・成長発展のために経営計画と会計情報をいかに活用するか!
最近の中小企業支援施策・会計情報・セグメント情報の活かし方・中期経営計画策定など、 中小企業の儲ける力の強化のための一日としたいと思います。
お申込み・詳細は当社ホームーページまたは弊社のFacebookページをご覧ください。

 

■中期5ヵ年経営計画立案セミナーを月1回開催致します。
弊社会議室で行いますので各回4組までとなります。
時間はいずれも10:00~18:00を予定しています。
1.経営者・経営幹部向け中期経営計画立案セミナー(第三水曜日)
10月18日(水)
11月15日(水)
12月20日(水)
お申込み・詳細は当社ホームーページまたは弊社のFacebookページをご覧ください。

 

2.士業向け中期経営計画立案セミナー(第二水曜日)
10月11日(水)
11月8日(水)
12月13日(水)
お申込み・詳細は当社ホームーページまたは弊社のFacebookページをご覧ください。