月間メルマガ

2024年07月01日

2024年6月号その1 「なぜ、会社がうまく回らないのか?」「特例事業承継税制を使うには令和6年中に後継者の役員就任が必須!」

◆◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

【1】小池浩二氏のコラム『なぜ、会社がうまく回らないのか?』

◆◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

私が2か月に一回 大先輩の税理士先生に事務所経営や経営者が持つべき経営マインドの教えをいただいています。資本主義経済に生きているんだもの「経営者は儲けなくてどうする!」「税理士が儲けの手伝いをできなくてどうするんだ!」と叱咤激励というか 喝を入れられる貴重な時間です。

そこで今回提示された資料が非常に役立つ資料でしたのでご紹介させていただきます。

  • 会社の活動は付加価値を社会に提供することであり、結果その付加価値は、売上ではなく利益に貢献する。そうであれば、その価値を「最も高く」買ってくれる先に提供していくべきであり、また、そこに合わせて更に価値を高めていかなければならない。
  • マーケティング力=ターゲットを絞ることは、顧客を選ぶこと。顧客を選ぶということは、その選んだ顧客に選ばれる存在になることを意味する。その選ぶ基準は、自社の商品(製品・サービス)の付加価値を理解し評価してくれる先である。
  • マーケティングを細分化し、絞っていくことが必要。絞ったマーケットカテゴリーが欲しがる商品・サービスをどのように開発し、絞ったマーケットカテゴリーがどこにいるのかを見つけ出す。そしてその価値をどのように伝えていくのかを考える。
  • 市場の構造変化は企業にどのような価値に密着するのかを明確にすることを求めており、顧客に合わせすぎる密着では売上高や利益率は確保できない。つまり、既存顧客に合わせすぎ現象は、確実に会社の体力・魅力そして将来を蝕んでいく。
  • マーケティングは、顧客を選ぶことであり、その選んだ顧客に「選ばれる存在」になることである。その選ぶ基準は、自社の商品(製品・サービス)の付加価値を理解し評価してくれる先だ。会社を継続繁栄させるために「自分は、自分たちはこれで戦う、この道を進む」という道標、軸足を持つことである。

 

◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

【2】  特例事業承継税制を使うには令和6年中に後継者の役員就任が必須!

◆◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

・ 法人版事業承継税制(特例措置)については、特例承継計画を都道府県庁に提出し、確認を受ける必要がありますが、その期限が令和5年度税制改正で令和8年3月31日までに提出と延長されています。しかし、贈与相続の期限は令和9年12月31日として延長されていません。贈与の場合後継者の要件として一定の要件が定められています。主な要件は下記のとおりです。

  • 贈与時において、受贈者とその者の親族などで議決権数の過半数を保有していること。
  • 同族関係者の中で最も多くの議決権数を有していること。
  • 贈与時に18歳以上の代表者であり、かつ贈与の直前において3年以上役員であること

ここで注目すべきは「贈与の直前において3年以上役員であること」

「贈与期限は令和9年12月31日」であることから 逆算すると遅くとも令和6年末には後継者は役員に就任していなければなりません

令和7年税制改正で役員就任期限の延長は議論されているようですが、会社内での引継ぎの準備等も考えると早めに役員に就任したほうが良いでしょう

 

◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

【3】4月Facebook振り返り

◆◆―――――――――――――――――――――――――――――――――

・ 中小企業省力化投資補助金―IoT・ロボットの導入支援

今回は、令和5年の補正予算の中で注目される「中小企業省力化投資補助金」について解説します。

補助対象者は、業種ごとに定められた資本金・従業員数の要件を満たす中小企業・個人事業者とされており、さらに一定の要件を満たした「労働生産性の向上」と「賃上げ」の目標を掲げ、それらに取り組む必要があります。

現段階で、導入が承認されているのは「清掃ロボット」「配膳ロボット」「自動倉庫」「検品・仕分システム」「無人搬送車」「スチームコンベクションオーブン」「券売機」「自動チェックイン機」「自動精算機」といった製品カテゴリのものです。

補助上限額は従業員規模別に200~1,000万円、補助率は最大1/2です。先述の賃上げ要件を達成した場合は、補助上限額1.5倍に引き上げとなります。

申請フローとして、補助金申請を行う事業者が、事務局が登録したカタログの中から製品を導入し、“販売事業者と共同申請”する方法を採用しています。

昨今、賃上げ及び労働基準法改正の影響による時間外労働の上限規制厳格化が話題を呼んでいることも相まって、中小企業等の売上拡大や生産性向上は急ぐべき課題といえます。人手不足解消を目的とする中小企業省力化投資補助金は、そういった課題に対し、即効性のある助けになることでしょう!皆さんも積極的に活用してみてはいかがでしょうか?

https://shoryokuka.smrj.go.jp/#company